【マクロビで陰陽にこだわると失敗する理由】
今日は、陰陽についてちょっと考えてみましょう。
下記のようなご相談をいただきました。
生理が止まり、体重が増えずに悩まれているというAさんです。
目次
マクロビで自分の体質が陰陽どちらなのかがわからない
こんにちは、いつも勉強になって楽しいメルマガを有り難うございます。
とても楽しみにしています。
メルマガの内容が自分にぴったりで、同じ症状で悩んでいる人が多いことに驚いています。
私もがちがちマクロをやってしまっていて、締まりすぎて生理が止まってしまい体重が増えないタイプです。冷えがひどく、肉などやめて10年近く経ち野菜や豆腐など冷える食品を中心に食べてきたので、自分は陰性だと思いこんで陽性の食事ばかりとってきた結果、過食になり甘いものも欲しいし食べても食べても陰陽問わずどちらの食べ物もまだ欲しくて、自分で食欲をコントロールできずに食べることばかり考えてしまって苦しいです。
食に執着しているというか食から解放されたいのですが、その時の自分に合ったものを選んで食べることができてバランスがとれるようになると、過食も治まり安定するのだろうと日々奮闘中です。
そんな状態なので西野先生のメルマガはとても励みになって心強いです。がちがちの陽性状態から脱するには、まず陰性よりの食事にすることから始めればよいかと、青菜は積極的にとるようにしています。
でも普段の食生活で「陰性よりの食事」というと適当なものがほかに思い浮かばず、普段どういった内容にすればよいのか悩んでいます。すでに体のバランスがとれていて健康な場合は適度にとるのはいいのかな、と思うのですが、冷えが酷くていったん冷えてしまうと体を動かしても温まらないし、汗もかけない氷のように固まってしまうようなタイプには、これからの季節どこまで陰性を取り入れてよいのか分からず悩んでしまいます。
「がちがちマクロで陽性過多になってしまっている」という内容が紹介されたメルマガを拝見していると、私はこれだったんだ!と陽性の冷えを疑ったのですが、実際にすごく冷たく寒いどちらの冷えなのかよく分からず、どう食事を合わせていいのか難しいです。
真夏でも圧のかかった玄米ご飯や根菜のみそ汁も美味しく感じるし、体は冷えているけど甘いものも欲しい。
でも食欲が安定せず過食傾向にあるのは、やはり食事が陽性すぎているのでしょうか。こんな体質な私でも冬場に酢や豆腐・きのこ類・陰性よりの豆類など食べても大丈夫でしょうか?
陽性の冷えもあると思っていても冬場の寒くてしょうがない時にどういうものを食べたら、がちがちにしてしまった体を上手に緩められるのか……まだまだ私には難しいです。
私も西野先生のように自分の体の声が聞こえて、その時に合ったものを適量とれて快適にすごせるようになりたいです。過食の治め方や、冷えてるタイプの冬場の陰性の取り入れ方や、食材のアドバイスをいただけると嬉しいです!
お忙しい中最後まで読んでいただいて有り難うございました。
これからのご活躍も期待しています。(Aさん)
マクロビで陰性だと思ってしまう状態こそが陽性の証
Aさんは、最近とても多いタイプなのですが、非常に陽性になっているため、体の細胞組織が萎縮して、血行が悪くひどい冷え性であるという状態ですね。
もともと陽性な人がマクロビ陽性食でさらにガチガチに陽性に固めてしまったわけです。
特に、過食傾向が出た時には陽性度がさらに強くなっています。
普段から塩分を少なめにしてみてください。
水分はたっぷり摂りましょう。
おおまかには、飲み物と野菜が不足していて、穀類や塩分が多いのではと思われます。
玄米が美味しいということですが、Aさんの体にはあわないはずですから、すぐにやめましょう。
ますます陽性化し、肝臓や腎臓を悪くし、冷えも悪化します。
がちがちの陽性状態から脱するには、まず陰性よりの食事にすることから始めればよいかと、青菜は積極的にとるようにしています。
陰性の解釈に、かなりの偏りがあるようです。
そして、ただ「青菜を積極的にとる」というやり方も偏りがあります。
体が何を必要とし、何を必要としないか?と考えなければならないのです。
過食の治め方や、冷えてるタイプの冬場の陰性の取り入れ方や、食材のアドバイスをいただけると嬉しいです!
具体的な食事内容については、さらに詳しく分析しながら考える必要があります。
今回いただいた内容では、分析するための情報が足りません。
ただ、過食であるということからも、相当な陽性過多、と思うと良いです。
なので、何を食べれば良いのか?に悩むより先に、そのように陽性化してしまった食べ物・飲み物をやめることのほうが重要です。
これ以上悪化させないためにも、このことを迅速かつ正確に実行する必要があります。
このようなガチガチの陽性体質をゆるめるのは、相当に困難です。
正しくゆるめていかなければ、体がめちゃくちゃになってしまいます。
ガチガチに固まった細胞組織をゆるめるためには、正しいやり方で、数ヶ月~数年かけてコツコツやっていく必要があります。
そして、毎日、詳細にやりとりし、どこがどのように間違っていてどのように細かく修正するかを、やっていく必要がありますね。
マクロビで陰陽から入ると失敗する理由
現代人の食生活を考えてみてください。
肉や魚をたくさん食べて(陽性)、アイスクリームなど(陰性)も食べているでしょう。
そういうわけで、陰も陽も、大量に、めちゃくちゃに入っているわけなので、「自分は陽性なのか陰性なのか?」……と、わからなくなってしまうのも、当然のことではあります。
ですから、陰陽で考えれば考えるほど、わからなくなりますね。
陰陽で考えるのをやめたほうが良いのです。
陰陽で考えると、かえって道を間違っていく可能性が高いです。
とりあえず冬だから、冷えるからと、陰性のものを必要以上に恐れることはないわけですが、
陰陽は単純ではなく、本質から理解できていないと、何をやっても永遠に間違え続けることになってしまうのです。
なので安易に「〇〇は陽性」「〇〇は陰性」といった考えを、頭から排除したほうが良いですね。
――――――何よりも大切なのは、自分自身の体に意識を向けることです――――――
しかし……。
意識を向けるといっても、自分一人では無理な場合がほとんどです。
どれが自分の本当の欲求なのか?の判断がつかないためです。
このため、客観的・冷静に判断する第三者の視点が必要となります。
陰陽にとらわれず正しいマクロビを実行するには?
理論上は確かに、季節を考慮して食べるものを選ぶのがあっているわけですが、「体の今の状態」から考えていくべきなのです。
理論より、現場=体から見ることが大切です。
Aさんは「玄米がおいしい」ということですが、味覚が狂っていることや、炭水化物中毒が玄米に置き換えられていること、美味しいものという判断が、体に本当に必要なものかどうか、混乱しているのです。
陰陽の表面的な情報によって、ますます混乱は深まっていきます。
ではどうするかというと、必要ない(と思われる)ものをやめていき、正しいもの(その時の体にとって)を入れていくと徐々に味覚も感性も整います。
食べたあとに、身体をよく観察してみてください。
調理法も、色々なことを試すべきです。偏っていないでしょうか?いつも同じになっていませんか?
陰陽理論に自分をあてはめようとするのではなくて、自分の身体の欲求の意味、本質を知ること、観察することを大切にしてください。