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【玄米とナッツで過食とアトピーが悪化】


Fさんは39歳女性です。
ご相談に来られた時、マクロビは3年ほど続けているということでした。

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アトピー悪化と過食の悪循環で気分もネガティブに

Fさんが抱えていた症状は、アトピー性皮膚炎、低体温、過食が全然おさまらない、とのこと。
特に甘いものがやめられず、いつまでも食べ続けてしまう。

しかし、いくら食べ続けても満足できない……。

そうした過食によって、アトピーもさらに症状が悪化し、真っ赤になって腫れ上がったり、ガサガサしたり。
マクロビをやっても改善されず、それどころか、過食やその他の症状は、むしろ悪化してしまったのです。

症状は他に、目の疲れや、鼻づまり、腰痛などがありました。
精神的にも気分の浮き沈みが激しく、落ち込み始めると取り越し苦労になり、起こってもいないことについて考えすぎて、どんどんネガティブになっていく……ということが多くなったそうです。

アトピー悪化の原因は玄米やナッツだった

実践されているというマクロビ食の内容を詳しく確認したところ、主に玄米や雑穀、揚げ物、味噌汁、漬物、根菜、ナッツやゴマ…というような、野菜が非常に少ない食事内容でした。

ナッツ、シリアル、ドライフルーツ、ゴマ、きなこ等を、毎日たくさん食べているというので、これらは全て、すぐにやめていただきました。
これは、アトピーにとても良くない食事内容です。

これらの食品は、アトピーの悪化だけでなく、むくみの原因にもなっていました。

むくみというのは色々な原因がありますが、アトピーの人は腎臓が悪く、さらに上記のような腎臓を詰まらせるものばかり摂っていたため、ますます代謝を悪くしてしまい、体のあちこちが滞ってしまったという状態でした。

低体温とひどい冷え症も、この腎臓の詰まりから来ています。
これによってからだ全体が滞り、血液循環が悪くなり、それで冷えているのです。

Fさんは「全く体が良くならないし、こんなに塩分の多いマクロビオティックは、何かおかしいのでは……」と危機感を感じ始め、私のところへご相談に来られました。

玄米とナッツで過食とアトピーが悪化

Fさんが疑問に思っていたことのひとつに、「マクロビをやっているとナッツがやたらに欲しくなる」がありました。

これは、マクロビで肝臓を傷めてしまうためです。
つまり、玄米の多食、塩分過多、水分を控え、おせんべいやクッキーやナッツ類の多食、植物性であってもタンパク質の多食、揚げ物等の油……等々によって、肝臓を傷めてしまいます。

しかも、Fさんは玄米と一緒に、魚なら良いかと思って食べていたそうですから、これも肝臓・腎臓に負担をかけます。
そうすると、肝機能が低下し、脳が誤作動を起こし、脂肪を多く含むナッツ類の欲求が起こりやすくなります。

しかしナッツ類というのは、非常に分解しにくいタンパク質と脂質を含んだものですから、大きな負担になってしまうのです。
既に玄米や塩分やその他で疲れ果てている肝臓……
そこへ、分解しにくいタンパク質であるナッツを大量に摂ったら、どうなるか想像してみてください。
恐ろしいです。

アトピーを治すために始めたマクロビで生理停止に

子供の頃から動物性の食べ物が多かったというFさん。
肉やチーズ等が多く、大人になってからアトピーが発症したということでした。

Fさんはアトピーを治すためにマクロビを始めましたが、いわゆる陽性信仰のマクロビで、玄米が良い、揚げ物(車麩のフライ、大豆タンパクの唐揚げ)多め、夏でも生野菜やジュース・果物は摂らない、冬にトマト等を食べない、根菜類を濃い味付けで食べる、水分を控える、というやり方を続けていました。

とにかく塩をあちこちにどんどん使う、玄米にはごま塩をたくさんかけて食べる、
外出の時には塩を持ち歩き、振りかけては食べる、ということもやっていました。
肉より魚なら良いのではと思い、魚は食べていたそうです。

体中のアトピーがどんどん悪化し、むくみがひどくなり、ついには生理も止まってしまいました。

全体的に体中の細胞組織を塩気で固めてしまっていて、ガチガチになっていました。
このような陽性化が、甘いものや過食の『爆発的な欲求』の原因です。

Fさんは雑穀料理も体に良いと思い込み、積極的に食べていました。
しかし雑穀も味の濃い雑穀料理も、非常に陽性が強いですから、Fさんの状態を悪化させる原因の一つとなっていました。

体が冷えるから、陰性だから、といって、元々陽性だった体を益々陽性化させ、細胞組織を固めて締めてしまい、それで冷えがひどくなり、生理が止まり、低体温になってしまったのです。

玄米とナッツをやめ一週間で過食が治まるとアトピーも改善

ところが。

冷え症、低体温は、個人相談の開始後、一週間で改善してきました。
Fさんは本当にびっくりされていました。

アドバイス通りに食事内容を修正して、体に合ったものをしっかり食べていただいたことが、一週間という早い期間で、良い結果を生み出したのです。

しかも、同時に過食と甘いものの欲求が治まってきました。
アトピーの皮膚症状も急速に良くなっていきます。

Fさんのように細胞組織をガチガチにしてしまった場合、ゆるめてほぐすのに相当な時間がかかります。
ですが個人相談の後、生理が無事に復活し、しかもとても軽いということで、これにもFさんはとても驚いていました。

アトピーの方の場合、良くなったり悪くなったりと、症状が非常に変化しやすい性質を持っています。
そういうときに、食事内容や飲み物の飲み方、また塩分量や調理法、分量などなど……が、その時の体にとって適切かどうかを、きちんと確認する必要があります。

単純に、良くなった、悪化した……と一喜一憂していても、進まないのです。
正しく理解をして実行しない限り、症状や食べ物にいつまでも振り回されてしまうのです。

アトピー悪化の原因は「マクロビをやっているから正しいはず」

そうやって振り回されてしまうと、「マクロビをやっているから、これは正しい欲求なんだ」と、つい錯覚してしまうのです。

しかし実はこれが、肝臓だけでなく腎臓までも傷めつける原因となってしまいます。
このように、体に良いからと始めた食事内容が実は間違っていたために、全ての歯車が狂っていく……ということはよく起こりがちです。
肝臓は沈黙の臓器。痛みを感じないため、異常に気付きにくいです。

従来のマクロビでは「血液は7年で入れ替わるので、とにかく玄米を食べれば大丈夫」と、教えられたそうです。
しかしFさんは、「これでは排毒はしても、血液はドロドロのままなんじゃ……?」ということに気がついたのです。

つまり、Fさんの「こんなに塩分が多いマクロビなんて、おかしいんじゃない?」と思った、それが正しい体の声だったのです。

3週間が終了した後、Fさんからメールをいただきました。
「従来のマクロビではアトピーと過食が悪化する」
「いかに間違ったことをやってしまったのか」
「それがわかって、本当に良かった」
……しみじみとそのようなことをおっしゃっていました。

マクロビが間違った形で伝わってしまっているために大変な被害を生み出し続けていると、しみじみ痛感したFさんとの3週間でした。
しかし、Fさんは間違いに気付かれ、どんどん回復されていったので、本当に良かったと思います。

もしもあのまま間違ったマクロビを信じ続けていたとしたら、Fさんはどうなっていたことでしょうか……。

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