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【危ないベジタリアンの一例とは?】

ひとくちにベジタリアンと言っても、実に様々です。
健康や地球環境のために……と菜食にしても、その食事内容が悪いと、体は良くなるどころか悪化させてしまいかねません。

こうした『危ないベジタリアン』についての話をしていた時、ご質問をいただきました。
「危ないベジタリアンとは、具体的にどういった食事内容のことですか?」
……私は、ちょっとばかり返答に困ってしまいました。
なぜなら、あまりにも色々なパターンがあるからです。

今日はその中の一例を、ご紹介します。

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体の不調の原因は毎日の食事だった

Tさんは35歳男性です。
マクロビは4年ほど実践されているのですが、日常の食事内容に疑問を感じつつも、具体的にどうしていいか分からない…ということと、
長い間の体調不良がなかなか治らないことに不安を感じられて、ご相談に来られました。

詳しく食事内容を聞いてみると、すぐに不調の原因が分かりました。
Tさんはベジタリアン食を実践しているというのですが、実際には、一般的な食事から肉・魚・卵を取り除いただけになっており、出汁には魚や肉を使っていたり、砂糖やインスタント食品も摂っていました。
米は白米で、肉や魚の代わりに豆や豆腐類が多くなっており、野菜が非常に少ない食事内容でした。

例えば、野菜料理は漬物ときんぴらか生野菜サラダという内容で、味噌汁は濃くて具は豆腐とネギ、という具合です。
朝食は白米とカツオ出汁の豆腐の味噌汁と納豆。
昼食は白米と濃い味付けのきんぴらと漬物。
夕食は白米とインスタント食品や生野菜など。
……こんな感じの食事内容でした。
一見すると、わりとよくありがちな日本人の食事ですが、実はここに重大な問題があるのです。

白米は良くないですしそもそも食べ過ぎているのですが、このような人には玄米も負担になります。
しかも、自分でどれだけ塩分を摂っているかがわからなくなっており、「どんどん濃くなっていっている感じがする」と言うのです。
濃くなっている感じがするにも関わらず、時折、突然の塩分欲求が起こる…と言うのです。

Tさんは、食べたいものも、体に何が必要なのかも分からず、欲求の矛盾や体の不調…とかなり困惑されていました。
精神状態は、非常に引きこもりがちで、うつになりやすいというお話でした。

間違いマクロビ食の結果

さて、このような4年間の間違いマクロビ食で、Tさんの体がどうなったかというと……
まず-10kgも痩せてしまいました。それから体重が回復せず、体が硬くなり、腰や首のコリが取れなくなり、腎臓を悪くして頻尿になってしまいました。

さらに腸も悪くされており、軟便と時々下痢が続いているということです。
そして、毎日食後の眠気に襲われ、一日中眠い、だるいという慢性的な不快症状に悩んでいました。

マクロビの危険な飲みものとは?

飲み物はコーヒーと緑茶、玄米粉を湯に溶かしたもの。
これでは体を悪くして当然です。

玄米粉は直ちにやめていただきました。
どういうものであれ、単に粉を溶かして飲むだけ、というようなものは、一切やめたほうがよいです。

この玄米粉にも、今は色々なものがあるようですが、溶かして飲むだけでは、何も解決にならないどころか、かえって腸や腎臓を悪くするため、非常に注意が必要なことです。

人は不安があると、何か代わりのものによってその不安を埋めようとします。

Tさんの場合は、日々の食生活と健康状態に不安がつのり、その不安を埋めるためのものが、玄米粉を溶かした飲み物だったのだと思います。ですが、これによってさらに臓器を悪くしてしまったのです。

Tさんの腎臓や腸が回復して、激ヤセになってしまった体重が戻ってくるには、かなりの年数がかかってしまうと思います。

 

痩せすぎと内臓疲労の原因

Tさんのように、痩せすぎて体の細胞組織が締めすぎになっている原因の一つに、塩分過多、野菜不足、水分不足があります。
まず、ここを改善していきます。

それから腎臓が悪いにも関わらず、豆腐や豆類などのタンパク質を朝からどんどん食べていたので、この食事内容も変えなければなりません。
カツオ出汁など動物性のもの、インスタント食品もやめていただきました。

男性は特に、タンパク質を摂りすぎて腎臓を悪くするケースが非常に多いです。
分量や調理法、食べ方に注意しなければなりません。

実は他にも色々な症状があるのですが、ここでは省略します。

とにかくTさんは、かなり塩分過多だったことが分かりました。
言ってみればTさんの体は、脱水症状に近い状態になっていたのです。

 

自分の体に必要なものがわかることの大切さ

Tさんは3週間の期間内でもかなりの変化が見られました。

眠気がなくなったり、考え方が前向きになったり、食事内容もとても美味しく感じられると、楽しんで一日を過ごせるようになっていきました。

また、合わないものが体内に入ると、すぐに「これは自分に合わない」と分かるようになったのです。
このような判断ができるようになると、人は、とても安心感を得られます。

何が体に合うのか分からない、といった手探り状態は、不安感が増すばかりです。その不安感によって、ますます体の不調が悪化していく・・・ということになってしまうのです。

簡単に言うと、体の欲するものが分からなくなり、食事内容が体に合っていなかったわけですね。
そうすると毒を溜め続ける一方になってしまい、さらに、先ほど書いたような様々な要因によって体を萎縮させてしまい、毒が排出されにくくなっていくのです。

「体にとって必要なものと、必要でないものがはっきり分かると、将来がとても明るく見えて来ました」とおっしゃっていました。

そして、苦手なものは苦手だと、はっきり言えるようになったのです。
食生活を見直す3週間は、とても有意義で、Tさんにとって必要な、人生の節目であったのかもしれません。

 

 

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