【過食が止まらなかった私が3週間で減量できた理由】
Gさんは46歳女性。
食べることが大好きというGさんは、止められない食欲に悩んでいました。
あらゆるダイエットを試しても一向に痩せない体、そして増え続ける体の不調……不安はつのるばかりだったそうです。
目次
過食と痩せない体、体調不良に悩む日々
拙著『無塩食で体はこんなにラクになる』を読んで、今までの疑問が解消し納得されたというGさん。
私のところへご相談に来られた時、身長から考えてあと-15kgは落として良い状態でした。
体重が落とせない悩みに加えて、体の不調も多いGさん。
むくみがひどく、冷え症は霜焼けができるほどで、腸の状態も悪い。
慢性頭痛、肩こり、首のこりのほか、目の痛み、重さ、疲れやすさは毎日常に感じていました。
喉や口まわりも荒れやすく、痰が出たり声が枯れることも。
生理は止まっており、子宮周辺にも問題があり、不妊症でした。
そんなGさんですが、特にパンやポテトチップ、チーズ、ナッツが大好きということでした。
これらは、血液をドロドロにし、肝臓や腎臓に悪影響をもたらします。
この「好きな食べ物」というのは実は、本当の欲求とは違う場合がほとんどです。
好きなものの本当の意味をたどっていくと、実はそこには闇がひそんでいるのです。
しかしそのことに自分で気づける人はまれです。
このような間違った欲求のままに食べていると、いずれ身体が崩壊していきます。
体に悪いのに、なぜそういったものを欲するのかといえば、塩分で肝臓と味覚が麻痺してしまっているからです。
つまり「好きな食べ物」は、多くの場合、「好き」だと錯覚しているということになります。
体のためになる「本当に必要なものを食べる」という選択が、できなくなってしまっているのです。
止まらない過食と痩せない原因1-外食
常に食欲旺盛なGさんは、特に外食の後に、過食が止まらなくなってしまうとのことでした。
その理由は単純明快で、『体に合ったものを食べていない』こと、『塩分・動物性が多い』ことの2点です。
体に合ったものを食べられていないと、体はずっと「足りない」と訴え続けてしまい、食欲が止まらない過食という状態に陥ります。
しかもこの「足りない」という体にとっての欲求不満がじわじわ積み重なっていくと、やがて暴走してしまいます。
もちろん、日々の食事内容は体に合わせたものを選び、塩分などに気をつけて調整していかないと過食は治りません。
ところが、塩分と動物性食品、脂肪の多い外食は、日ごろ気をつけていることを無にしてしまうのです。
過食の原因のひとつは、外食にあるため、これをやめなければ解決しません。
しかしGさんには「誘われると断れない」という心の問題に向き合う必要があったのです。
止まらない過食と痩せない原因2-嫌われたくない心理
ご主人が、とにかく何でも制限なく食べたいという人で、そのことに違和感を感じつつも、自分も合わせないと嫌われてしまうのではないかと気を使ってしまい、それが心の重荷となり、これまでダイエットができなかったというGさん。
そして、友達付き合いについても、「外食で同じものを食べないと嫌われてしまうのではないか」と思って、合わせていたというのです。
Gさんのダイエット挫折の大きな原因のひとつは、「嫌われるかもしれない不安感」にあったのです。
こうした「嫌われるかもしれない不安感」に気づき、向き合うことによって、体と対話することができていきます。
不安感は負の連鎖となりますが、Gさんが良い方へ向かおうとする時、周囲にも良い影響となるのです。
今回の個人指導期間中は、減塩の野菜料理も、ご主人と一緒に楽しまれていました。
つまり、全てを周囲に合わせていく考え方から、体に良いものを選択していくことで、自然と楽しめるようになるのです。
全てを人に合わせないと嫌われてしまうのではないかというのは、実は思い込みなのです。
止まらない過食と痩せない原因3-野菜不足
3週間のオンライン個人相談が始まってGさんが驚かれたのは、私からの「野菜が少ないですね」というアドバイスでした。
私もあまりの野菜の少なさに驚きましたが、Gさんはもっと驚かれていました。
これはどういうことかというと、私が野菜不足について具体的にお伝えしたことで、自分にとってどれだけ野菜不足だったのかがハッキリと自覚できたのです。
Gさんに限ったことではありません。
誰しも、「私、きっと野菜不足なんだろうなー」と漠然と感じていても、果たしてどのくらい不足なのかは、専門家に詳しく分析してもらわないと、わからないですよね。
私のところへ相談に来る人全員が、自分の野菜不足の現状にとても驚かれます。
野菜不足なことは理解できたとしても、じゃあ、一体どのくらい野菜が必要なのか?……については、分からなくて当然です。
しかも、野菜の必要量と、そして何をどのように食べるべきなのかは、ひとりひとり全く異なります。さらに言っておくと、毎日変わります。
そのため、ひとりでこれをわかっていくことが困難です。
第三者の客観的視点、緻密な分析、的確な判断を必要とします。
Gさんも、毎日が新たな気づきと試行錯誤の連続でした。
3週間で止まった過食と減り始めた体重に希望の光
というわけで、Gさんの試行錯誤の3週間が経過し……。
食後に何か食べずにはいられなくなり、ズルズルといつも何か食べていたというGさんの食欲は、すっかり落ち着いていました。
心の問題も解決したので、外食をしたいという気持ちも無くなり、ご友人やご主人との楽しみ方を色々な視点から考えられるようになりました。
先述したような体の不調がなくなり、安心感のある日々を過ごせるようになりました。
「慢性的だった痛みが無くなったのが心から嬉しいです」と、不思議がりつつも、喜んでいらっしゃいました。
体が良くなってくると、気持ちも前向きになり、思考も冴えてくるということが分かったそうです。
ここ数年少し減っては増え、また少し減っては増え……と繰り返して、全く動かなかった頑固な体重が、3週間で-3kg減りました。
「あきらめていたことがそうではないと、希望が見えました」と、Gさんはおっしゃっていました。
人生において、選択の大切なポイントは、「自分自身の体にとって良いことを選ぶ」です。
すると、必然的にあらゆることが良い方向へ――――つまり、あるべき姿になっていくのです。