【やせすぎ、生理停止、過食がマクロビで治せない!?】
やせすぎと生理停止を改善するためにマクロビを始めたら、過食と冷えがひどくなり、症状がどんどん増えていったUさんの事例から、マクロビの間違いポイントを解説します。
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マクロビで過食がますます悪化
36歳女性のUさんは、ひどい冷え症でやせ型の過食でした。
食欲旺盛にもかかわらず、どの食材が自分の体にとって良いか悪いか分からない、不安な日々を送っていました。
そして、生理も停止してしまいました。
そこでマクロビをやったら心身ともに良くなるかもしれないと、ある指導者の元へアドバイスを貰いに行ったのです。
すると玄米と塩分をしっかり摂るように勧められ、甘いものはやめて、ナッツなら食べて良いと言われたとのこと。
ところがアドバイス通りにしたところ、かえって食べ物に執着するようになってしまい、改善されないどころか、症状が増え、ますます食事が乱れて過食が悪化してしまったのです。
6年ほどマクロビを実践していましたが、痩せている不安から、肉や魚を完全にはやめられなかったそうです。
マクロビ指導で甘いものはダメだけど、ナッツなら食べていいと教わったUさんは、ナッツと豆類を大量に食べる毎日になってしまいました。
冷え症は年々悪化し、生理も止まったままで、体重は全く増えません。
さらに目の充血がひどく、朝起きられなくなり、便秘や胃の不調など不快症状が増えてきました。
過食で冷え症の人が最も食べてはいけないマクロビ食とは?
玄米には小豆を入れ、梅醤番茶、小豆かぼちゃなどの、偏った内容でUさんの体に全く合わないマクロビ食を、良いと信じ込んで続けていました。
ナッツと豆類も、毎日たくさん食べていました。
しかし改善されないどころか色々な症状が増えていき、塩分も年々多くなっていくことに、何かがおかしい……と思い始めていました。
実は、Uさんのような冷え症でやせ型の人が最も食べてはいけないものが、玄米、塩分、豆類、そしてナッツだったのです。
特に問題になるのが、塩分、油、カリカリした硬いもの、タンパク質です。これらが多いと、肝臓と腎臓に多大なダメージを与えてしまいます。
Uさんは、子供の頃から食が細かったため、甘いお菓子でそれを誤魔化していたそうです。
お腹が空いたら菓子パンやアイスクリーム、という生活だったのです。
これはUさんが生まれつき萎縮体質だったことを表しています。
そのようなことも、腎臓や肝臓へかけた多大なダメージの原因となっていました。
こうした腎臓や肝臓へのダメージによって、血液浄化ができなくなり、ドロドロ血のままになるため、血行不良となり、冷え症がどんどん悪化していきます。
腎臓・肝臓を一度悪くしてしまうと、回復させるのには長い月日がかかります。何年とかかる場合もありますので、早急に対策することをおすすめします。
このような間違った食事で腎臓にダメージが蓄積されると、影響が及びやすい周辺臓器である子宮にも負荷がかかります。そのため、生理は回復しません。
なぜマクロビで冷え症が改善しないのか?
「冷え症は陰性」だとマクロビで間違ったことを教わってしまうことが多いですが、実は、ほとんどの冷え症は『陽性』です。
「冷え」の意味を間違って教わり、勘違いしてしまっているケースが非常に多いです。
ほとんどの「冷え」は、食べ物や外的要因などが原因で血流が悪くなり、それによって冷えているのです。
元気できれいな血が循環していれば、適度に体温調節ができますから、冷えません。
では何が原因で血流が悪くなっているのか?
実に色々な原因がありますが、例えば、
×肉・魚・卵・乳製品などの動物性の毒素の蓄積で血液がドロドロしている。
×末端の血管が締まりすぎて細くなっている。
×食べ物が合っていないため臓器が疲れて、動きが悪くなっている。
×砂糖や甘味料のせいで血液が粘っている。
×塩分と玄米など、穀類の食べ過ぎ、野菜不足によって、血液がドロドロしている。
……あるいは、これらが全て複合しているかもしれません。ドロドロ血や血管の締まりすぎは、血流を悪くし、それによって冷えているのです。
というよりも、大抵はひとつの原因でないことが多いですし、月日が経つほどそれらが互いに悪影響を与え合うので、
放置すればするほど治りが悪くなっていきます。
マクロビで治らなかった過食が3週間で止まった
このままではいけないと思ったUさんは、拙著『無塩食で体はこんなにラクになる』を読まれ、これなら自分の体を改善できるかもしれないと思い、オンライン個人相談に申し込まれました。
Uさんは「減塩の野菜料理が美味しい!」と、感動されていました。そして毎日の料理を楽しまれ、体に合った食事で心と体が喜んでいるのを実感して驚かれていました。
何を食べても美味しくて、野菜がどんどん体に入っていく……。
そして「今まであまりにも大量に、調味料や塩分を体に入れていた鈍感な自分に呆れています」としみじみ語っていました。
このような、過去の間違いに対する自覚、そして修正したことによって体が良くなっていく実感が、とても大切ですね。
体に合わないものを食べてしまう原因は、体との対話不足です。
このような味覚や感覚、そしてマクロビの間違いを、しっかり修正していく必要があります。
Uさんは3週間を終えて、パッタリと異常食欲が起こらなくなり、穏やかに食事を楽しめるようになりました。