【断食やファスティングで失敗する原因】
断食やファスティングで体をリセットし、デトックスすれば体が軽くなって、メリットが沢山……あると言われています。
ところが、どうやらメリットではなくデメリットもあって、これが実は深刻な問題となっています。
例えば、実際に断食やファスティングを実践したけれど全く効果を感じられなかった、リバウンドしてしまった、または今までなかった症状が出てしまい困った…といった人たちが意外にも多いようです。
なぜ、体をリセットするはずの断食やファスティングでリバウンドしたり問題を増やしたりしてしまうのでしょうか?
これには、理由があるのです。
断食やファスティングを完全否定はしません。しかし、視点を間違えると、それは体にとって重いリスクとなりかねない、ということが、実際に体験した人達とのやり取りによってわかってきました。
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断食やファスティングで失敗した人々の事例
以下は、私のところへご相談に来られた方々の体験談です。
Kさん(30代)「アトピーと過食を治したくて、断食道場に行ったけど、全く効果がありませんでした」。
ダイエット目的で断食道場に行かれたIさん(40代)「ダイエット目的で断食道場に行ったけど、あまり効果がなく、しかもすぐリバウンドしました。。。」。
そして、次々とお困りの方がご相談に来られます。
Sさん(20代)「断食の合宿から帰ってきてから、拒食と過食を繰り返すようになってしまった」
Nさん(30代)「断食後にひどい体調不良になり、二度とあんな辛い思いをしたくない」
Gさん(30代)「断食後にどか食いして胃腸炎になってしまった」
Mさん(50代)「ファスティング後に今までなかった異常食欲に襲われ、お菓子の過食が止まらない」
…などなど、悲惨な結果の体験談ばかりなのです。
このように断食後の悩みで困って、私のところへご相談に来られる方が本当に多く、私も驚いています。
断食やファスティングは、一時的に効果が感じられた場合でも、その後リバウンドしているケースが多いですね。
断食(ファスティング)の問題点とは何か?
断食とは、食事をせずに水だけで数日過ごすこと。ファスティングは、言葉の意味としては断食と同じですが、現在は酵素ジュースや野菜ジュースなどで数日過ごすことを指すようです。
人類には飢餓の長い歴史があります。そしてその飢餓に備え、対応するために、いざという時に使うための備蓄栄養物を体内に貯めるというシステムが、人体には備わっています。
食事を抜くと、体が飢餓状態になり、蓄積していた栄養物を取り出して使おうとします。
ところが現代人は何百年も飢餓が訪れていませんから、溜めていた栄養物が古くなっていて、体にとっては不要になっています。これは不要なばかりか、処理しにくくなっているので、体には害になってしまうのです。
なので体は何とかして、その溶け出してきた、古くなった備蓄栄養が変異した物――言い換えると「毒素」です。これを、体外へ出そうとするのです。
体は食欲を増加させ、排泄によって不要なものを体外へ出そうとします。そのため、断食後やファスティング後には食欲が増加してしまい、リバウンドしやすくなってしまうのです。
ここで必要なのは大量の毒消しになるものや水分なのですが……普段の食生活が悪かったり体質が悪かったりするので、間に合わないことのほうが多いです。
その毒を中和していかなければならないのに、水だけ飲んでいるのでは間に合わないため、毒消しするもの=野菜や果物が大量に必要となります。
私たち現代人は、50年前、100年前の人とは比較にならないくらい毒素を溜め込み、そして体は飽食によって疲弊し弱っています。
飽食の時代に生まれ、赤ちゃんの頃から毒素が溜まりに溜まっているため、デトックスのやり方を見直す必要があるのです。
断食(ファスティング)のデメリット
しかし、そもそもの問題として、日常的に毒素の対処ができていないこと、ここに目が向けられていないんですね。
つまり、毎日の食生活に問題があり、それによって体調が悪くなったり、太ったりしているのです。
このような状態で、単に食事を抜いた場合、解毒をするのは臓器ですから、一気に負担がかかります。
大量の毒素が溶けてその毒消しもせず、完全に「疲れた臓器におまかせ」というのは、相当大変というか困難なのではと思います。
日々酷使して疲れ弱り切った臓器は、正しく機能していない場合もあり、そのような大量の解毒ができるでしょうか?おそらくできないでしょう……。
溶け出してきた大量毒素の処理という、体にとっては計り知れない大きな負担を考えるだけで恐ろしいことですね。
残業続きで疲れているのに、さらに大量の仕事がドドーッと追加されたようなものです。明らかにオーバーワークですね。
こうして体調悪化になっていくのです。
ですから「ちょっと最近ドロドロしていて、スッキリしたいなぁ……」なんていう時に、ちょっと少食にしたり、断食やファスティングをしてもあまり効果は無く、体にますます負担をかけることになってしまうのです。
スッキリするどころか、むしろ、とても危険です。
症状が増えたり、リバウンドしたり…など、様々なデメリットが考えられます。
断食(ファスティング)よりも必要なこととは?
体調の悪化や体重増加などの本質的な原因は【毎日の食事】にあるという視点が大切なのです。
長い間に積み重ねてきた問題を、一日とか、あるいは数日間の断食で一気に問題解決しようとするので無理があります。
日々の食べ方と飲み方の間違いに気付き、問題の原因はどこなのか?変えるべきことは何か?という部分に、意識を向けることが重要です。
体質を改善したいと思ったり、あるいは、今抱えている体のつらい症状を改善したいとか、食生活の問題を解決したいという人は、いきなり食事を抜く断食やファスティングよりも、先にやるべきことがあります。
それは、血液浄化のために毎日たくさんの野菜を食べ、十分な量の水分を飲むことなのです。
また、体に余計な負担をかけないよう、毒素の追加をしないことも重要ですね。
そしてこれは一時的でなく、毎日コツコツやっていくことです。
日々の積み重ねによって、今の体が作られているのですから。
断食やファスティングよりも先に必要なことは、毎日の食事内容を見直し、どこに問題があるのか?を見つけて修正することなのです。